「AWC」開発思想

今、三菱自動車では「AWC」(オールホイールコントロール)という
開発思想に基づいて新型車開発をしています。
もちろん、デリカD5(DELICA D:5)もこの「AWC」思想に基づいて開発されています。
今回はこの「AWC」についてご説明いたします。
まず、AWC思想とは何でしょう?
メーカー定義によりますと、
「AWC」思想とは、パリダカやWRC参戦により培ってきた4WDの技術を中心に、4輪のタイヤ能力をバランス良く最大限に発揮させて「意のままの操縦性」と「卓越した安定性」を実現する「4輪運動制御技術の開発思想」
ちょっと難しいので、私なりに言い換えてみます。
クルマと道路が唯一接している4つのタイヤの能力(=摩擦力)を最大限活用する事でより高い走行性能を実現する
ということです。余計に難しくなりましたか?(汗)
タイヤは摩擦力で路面を捉えています。クルマはその摩擦力を利用して、走ったり、曲がったり、止まったりしています。
タイヤの摩擦力は、前後方向(アクセルとブレーキ)と横方向(コーナーリング時のふんばり)の合計で利用されています。もし、その合計がタイヤの限界を越えた場合タイヤはスリップし、そのクルマは制御不能に陥ります。

(摩擦力の詳細は「三菱自動車クルマの学校」へどうぞ)
そして、ここからがポイントなのですが、
1つのタイヤがスリップし始めたとき、他のタイヤにはまだ余力が残されている場合が多いのです。
そこで、走る時や止まる時の前後方向の力や、曲がる時の横方向の力を、状況に応じて4輪へ上手く分散させることが出来れば、4輪の摩擦力をフル活用でき、全体としてより高いレベルの操作性と安定性を得ることが出来るという訳です。
具体的にはどうするのでしょう?
■AWC思想の3要素
AWC思想では、3つの側面から4輪のフル活用を目指します。
(1)4輪接地荷重コントロール
タイヤの摩擦力は、荷重がかかっているほど大きくなります。
そこで、4輪に出来るだけ均等に、安定して荷重をかけることで
常にバランス良く4輪の摩擦力を確保します。
→デリカD5では、
◇前後重量配分55:45と4輪ほぼ均等に重量配分しています。
◇18インチ大径タイヤを採用。広い接地面積により
高いグリップ力を確保しています。
◇3ナンバーワイドトレッドと、強靱なボディにより
安定してタイヤを路面に接地させています。
(2)4輪駆動/制動力配分コントロール
走行中、ドライバーの意のままに走れるように、アクセルやブレーキの力を状況に応じて4輪へ配分し4つのタイヤが持つ摩擦力を活用します。
→デリカD5では、
◇電子制御4WDにより、状況に応じて適切な駆動力を
4輪へ配分し、前輪の摩擦力に余裕を持たせます。
◇急なハンドル操作や滑りやすい路面で車両の横滑りを検知すると、ASC(アクティブスタビリティコントロール)が各タイヤのブレーキ、エンジン、4WDシステムを統合制御し、ハンドルの向きへ車体が向くようドライバーをサポートします。
(3)4輪スリップコントロール
発進時や制動時、タイヤの空転やスリップが起きると、そのタイヤから力が逃げてしまい、路面へ力を伝えることが出来ません。そこで、スリップしていないタイヤへ駆動力や制動力を配分します。
→デリカD5では、
◇発進時にタイヤが空転した場合、ASCが空転しているタイヤへブレーキを掛け、接地している他のタイヤへ駆動力を回します。滑りやすい路面や片輪が浮くような悪路でも前へ進む事が出来ます。これは機械式LSD(リミテッドスリップデフ)と同様の効果です。
◇ブレーキ時にタイヤがロックした場合、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)によりスリップを軽減させて車両の挙動を安定させます。また、多人数乗車時にはEBD(エレクトロニック・ブレーキフォース・ディストリビューション)により荷重によってより摩擦力が増大している後輪へブレーキ力を多めに配分。トータルの制動力を増大させます。
<ご注意>
上記の機能は、あくまでも4輪の摩擦力の範囲内での技術です。
トータルの限界を越えるような無理な運転までは制御できませんのでご注意下さい。

いかがですか?
三菱自動車は、長年パリダカやWRCなど、摩擦力の少ない路面状況下でいかに速く、思い通りに走れるかにチャレンジしてきました。これらのレースで培った技術やノウハウが、デリカD5にはたくさん投入されています。1BOX車なのにここまで走りにこだわるなんて、とてもデリカらしいですよね!
ぜひ、お近くの店舗でD5の走りをお確かめ下さい!
2007年03月22日
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コメント
投稿者 風トモ : 2007年03月25日 00:33
AWCの仕組み、とてもわかりやすかったです^^
「クルマの学校 in Naeba」のムービーも観ましたが、「ASCの挙動制御は、カウンターではなくさらに内側へ切り込むほど効果がある」など事前の知識としてとても勉強になりました。
実は、本日夜が明けたら、いよいよ納車になります!^^
東海地方はあいにくの雨の予定ですが、早速ASCの恩恵を受けながら運転しようと思います(笑)
投稿者 担当:竹重 : 2007年03月25日 10:43
風トモ様
コメントありがとうございます。
お褒めのお言葉を頂きとても嬉しいです!\(^o^)/
おっしゃるとおり、ASCは、タイヤが滑り始めてから作動する機構ですので、雪道ではカウンターではなく、ハンドルを行きたい方向へ切ったままにしていただくと、効果を体感していただけます。私も、アウトランダーで一度試してみましたがエンジン出力も含めてコンピューターが自動制御するのにビックリしました!その模様はアウトランダーのブログでご紹介しておりますので、是非こちらもご参考下さい。
投稿者 SPEED BIRD : 2008年02月03日 18:10
今日東京は雪でした。
待ってました・・・
AWCのチェックだー
駐車場は真っ白
D:5の屋根にも5cmぐらい積もってました。
4WD LOCKモードで恐々スタート
ん・・・何事も無く走り出しました。
コーナも滑ってる様子もない。
色々試しましたが
D:5にしてみたら、このぐらいの雪
何でもないみたいですね^^
今度はスタットレスで
雪道を思いっきり走ってみたいです。
投稿者 担当:竹重 : 2008年02月05日 12:04
SPEED BIRD様
コメントありがとうございます!
やはりD:5は雪が似合いますよね~(^^)
D:5のタイヤは「マッド&スノー」タイプですが、制動性能は夏タイヤとほとんど同じです。雪道を走行される場合はスタッドレスタイヤもしくはチェーンをご利用をお薦めいたします。
ぜひ、スタッドレスタイヤを履いてスキー場へ行ってみてください!きっと、D:5の走破性やASC機能の素晴らしさを味わっていただけると思いますよ~!